コンビニの商圏は距離と人口が重要!商圏内の移動者もポイントに

エリアマーケティング

出歩けば必ず目に入るチェーンのコンビニエンスストアは、フランチャイズとして展開して店舗数を増やすことで「便利なお店」として人々の生活に定着してきました。

そんなコンビニ出店数は右肩上がりに上昇したことで、2020年現在コンビニの全国出店数は5万5千店舗を超えています。そこで店舗開発担当の間で持ち上がる問題がコンビニの商圏範囲です。飽和状態にあるコンビニ業界では、商圏範囲内に複数のコンビニが存在するケースも多く、商圏範囲の設定を見誤ればビジネスとして成立しないというケースも起こり得るでしょう。

今回の記事では、コンビニの商圏範囲を定める基準を解説するとともに商圏分析で必要なチェックポイントや、新型コロナウイルスによって変わるコンビニのエリア戦略について解説します。

コンビニの商圏範囲はどのくらいが適切か


コンビニの商圏範囲は、徒歩10分以内で店舗に来店できる半径500m程度といわれています。

利用者は、コンビニに「利便性」を求めます。自宅や職場で作業している時、「これが欲しい」「あれが食べたい」と思ったらいつでもどんな時間でもすぐに出かけて物品を購入できる手軽さがコンビニの売りともいえます。

そのため、コンビニの一次商圏は徒歩10分以内で店舗に来店できる半径500m程度といわれています。また、コンビニ事業では設定した商圏範囲内の人口も重要です。コンビニは1人当たりの単価が低く、一定の利用者を確保する必要があるため商圏内の人口が3000人以上いないとビジネスが成り立たないという説が一般的です。

都心ほど商圏が狭く郊外は商圏が広くなる

コンビニの商圏範囲は都心に近付くほど狭く、郊外に行くほど広くなる傾向があります。

都心の場合、人の流入が多い一方で、競合他社が多くコンビニの出店数が飽和状態にあります。そのため、商圏が広いと商圏範囲内に複数の競合他社が存在するという事態に陥ってしまうのです。
都市部では徒歩5分程度の足元商圏に注目し、超近距離店舗としての戦略を意識しましょう。

郊外の場合、駐車場を用意して車での来店に備えたコンビニや、幹線道路沿いで長距離移動車をターゲットにしたコンビニなど店舗のバリエーションも広まります。
そのため、郊外の街中にあるコンビニと幹線道路沿いにあるコンビニでは意識すべき商圏範囲が全く違ったものになります。郊外は都心よりも営業手法の方向性の幅が広がるため、自分の店舗がどの客層を狙っているのかを分析し、自店舗に合った商圏範囲の設定が重要となります。

コンビニの商圏分析には“人の動き”も重要


コンビニの出店には商圏内の人口が重要ですが、人口が集まりやすい住宅地やビジネス街は「人の動き」にも注目しなければならない地域です。

例えば、ビジネス街は地域の居住人口が少なく、平日の日中で人口が多く、夜間や週末の昼間は人口が減る場合が多い地域。反対に、住宅地は全体的な居住人口が多く、平日の通勤時間や週末の人口に人の動きが集中しやすい地域です。

こういった実際の人の動きを商圏分析に加味することで発注量の調節や取扱商品の選定、営業時間などの事業計画を具体的に定めやすく、より精度の高いエリアマーケティングが行えるでしょう。

コンビニの商圏分析でチェックしたいポイント

では、実際にコンビニの商圏分析を行う際にはどのようなポイントをチェックするといいのでしょうか。

その1:地域の家族構成

まず注目したいのはその地域の家族構成です。
住宅地といっても家族世帯が多いのか一人暮らし世帯が多いのかで店舗内の商品構成が変わってきます。同時に人の移動が多い時間帯もチェックしましょう。

例えば夫婦のみ世帯が多く、平日の通勤退勤時間の人の動きが活発な地域であれば午前中は朝食代わりになる軽食やドリンク類が中心に売れ、夕方は夕飯に使用するような惣菜類が売れやすいだろうと予測が立てられます。
どんな人が暮らし、何を求めているかを明確にすることで無駄なコストやロスを防ぎ、効率的な経営が行えるでしょう。

その2:深夜営業の必要性

深夜営業の必要性も分析しなおすべきポイントです。
コンビニ=24時間営業するサービスは長く浸透した考えですが、現在24時間営業を取りやめるコンビニも増えています。深夜の利用者が極端に少ない地域の場合、売上よりも営業コストが上回るケースが発生します。商圏分析では時間毎の人の動きや生活サイクルも分析し、夜中の営業がもたらす利益を計算し直してみましょう。

Withコロナ時代のコンビニ経営はどうすべきか


2020年2月頃から世界的に流行している新型コロナウイルスは9月現在その勢いを衰えることなく、国内ではコロナと共に生きるwithコロナ時代への適応が求められています。コンビニ業界においても、高い売上が見込めたオフィス周辺店舗の経営状況が悪化し、反対に住宅地のコンビニが売上を伸ばすといったセオリーとは異なる状況が繰り広げられています。

在宅ワークが変える商圏範囲

コンビニの経営状況が変化した要因の一つにコロナ対策の在宅ワーク推進があります。今まで会社に通勤していた人の多くに「会社に通勤しない」もしくは「通勤の頻度を減らす」という新しい働き方が定着しつつあります。これらの働き方は、オフィス街のコンビニ需要が低下し、売上が減少することがコンビニ経営の課題となってくるでしょう。

反対に今まで会社に勤めていた人の自宅滞在時間が伸びたことで、自宅から近いスーパーやコンビニを利用する確率は上がるというケースもあります。このような状況はコロナによる「新しい生活様式」が根付くことでさらに加速し、コンビニが目指すべき姿も流動的に変化していくでしょう。

現状から予測すると、今後のコンビニ事業展開では通勤客ではない足元商圏をターゲットにした立地戦略、商品展開が求められていきます。「自宅を過ごしやすく」「自宅で便利に」という利用者の希望を叶えるために超近距離商圏も分析し直し、必要な施策を考えていきましょう。

まとめ:地域の特性を知ることがコンビニの商圏分析を成功させる


コンビニ経営で重要なのは、店を出店する地域の特性を知り、何が必要かを具体的に考えることです。
コンビニを利用する人の層は非常に幅広く、それぞれが別の目的を持って店舗を利用しています。夕飯の惣菜を求めている主婦と昼食を購入するビジネスマンはコンビニで購入する商品も違いますよね。彼らが店舗を利用する時間も異なるはずです。

自分が経営する店舗の周辺を分析し、そこで暮らす人、そこに訪れる人の特徴をよく見定めて「地域に求められるコンビニ」を作り出しましょう。

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